それをブログやmixiで語った「にわかファン」が
続出しまくったそうだ。
ご存命中はさして気にもとめてなかったのに、
お亡くなりになったことでニュースとなれば
どこからともなく駐車管理員のごとくわいて出てくる「にわかファン」
別に悪いとは言わんが、したり顔で文章書いても
その内容は薄っぺらでつまらないものだろう。
私は「あの人」「あのバンド」のファンではない。
CDもLPも1枚も持っていない。
「あのバンド」を知ったのはもう30年ほど前か。
中学生の頃だ。
NHK-FMの番組「ヤングストリート」で、
パーソナリティーの甲斐よしひろ氏が
「数年ぶりに活動を再開したおすすめのバンド」と称して
そのバンドの当時の新曲を流した。
その曲が「ステップ」であった。
メロディーライン、ボーカル、それらすべてが破天荒で行儀が悪い。
そんなイメージを受けた。
曲名とバンド名は頭に刻み込まれたが、
それを機にファンになったとかそういったことはなかった。
その数年後、高校2年の私はある日、
部の先輩に「コンサートのチケットを買ってくれ」と頼まれた。
その先輩はさらに上の先輩に5枚売れとノルマを課せられたが
誰も買ってくれず困っているということだった。
「誰のコンサートですか?」と聞くと、
「たぶん知らんと思うけど・・・」とそのチケットを見せてくれた。
あのバンドだった。
「半額にしてやるから頼むから買ってくれ」と言われ、即座に買った。
いや別に通常価格でも買うのに、と内心思っていたが口には出さない。
新居浜は愛媛県では松山市に次ぐ第2の都市である。
「都市」と呼ぶにはおこがましいと思うがまあ一応NO.2である。
しかし、コンサートが開かれることはほとんどない。
松山ではわりと開かれるが、松山と新居浜とでは規模が違いすぎる。
「よくこんなところに来てくれたよなあ」と思いつつ会場に行くと
満員とまではいかないが7割か8割程度の客の入りである。
こんな田舎にこのバンドを知っている人がこんなにいたとは、と
驚いた。
その後「スローバラード」や「雨上がりの夜空に」などで
そのバンドはいっきに知名度が上がることになるが、
私はそれでも別にファンになったということはない。
好きな曲はそれらではなく、前述の「ステップ」と
唯一のヒット曲であるがアルバムには収録されていない
「サマーツアー」である。
しかし「スローバラード」も「雨上がりの夜空に」も
ある程度は歌詞を見ずに歌うことができる。
また、LPやCDは持っていないのに
「エリーゼのために−○野○志郎詩集」なる本が手元にある。
これは高校3年の時、発売されてすぐに買った。
私は「別にファンではない」のに、
それでもこれだけさりげなく心の中にしみこんできているわけで、
そう考えるとやはりあの人は「キング・オブ・ロック」の名に
ふさわしい存在感を持っていたのだなと今あらためて思う。


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